高市早苗・女性首相誕生から考える──英語講師として伝えたい“glass ceiling”に学ぶ生き方教育

高市首相が誕生しました。
アメリカよりも先に、この日本で女性の首相が誕生したことに、教育者として、そして英語講師として深い感慨を覚えます。

30年前私は大学生でした。専攻は英文科や英語科ではなく社会科学科でした。
それでも、当時の母校は英語教育にとても力を入れていて、私は「女性学」という授業をオールイングリッシュで受けていました。

担当していたのは東大の女性教授で、まさに“バリキャリ”という言葉が似合う方。
スーツにスニーカー姿で颯爽とキャンパスを歩くその姿に、当時の私は大きな刺激を受けました。

その授業の中で何度も出てきたのが “glass ceiling(ガラスの天井)” という言葉です。
社会に出ようとする女性たちの前に、いくつもの見えない壁がある——そんな現実を象徴する言葉でした。
この単語は、30年経った今でも私の心に深く刻まれています。

2008年、ヒラリー・クリントン氏が大統領選で敗れた際のスピーチの中でも、この“glass ceiling”という言葉が登場しました。
彼女はこう語りました。
“18 million cracks in the glass ceiling.”
「最高にして最も硬いガラスの天井は破れなかったが、1800万人の挑戦によって1800万のひびが入った」と。
敗北を認めながらも、その挑戦が次の世代への希望となったことを伝える名言です。

私は今、英語講師として日々子どもたちに英語を教えています。
その中で感じるのは、子どもたちは大人の姿から多くを学んでいるということ。
今回の出来事も、「性別に関係なく、自分の可能性を信じて挑戦することの大切さ」を伝える大きなきっかけになると感じます。

英語を通して、“glass ceiling”のような言葉をただの単語としてではなく、
「生き方」や「考え方」を学ぶきっかけにしてもらえたら——。
そんな想いで、私は日々レッスンをしています。

子どもたちが、誰かの挑戦に勇気づけられ、
自分の未来を自分の言葉で切り拓いていけるように。
そんな英語を、これからも届けていきたいと思います。

ヒラリー・クリントンのスピーチはこちら↓↓