オリンピックと食の多様性
オリンピックが閉会しました。皆さんはどんな思いでご覧になっていましたか?
様々な想いがあった大会だったと思いますが、私は閉会式を見ながら思い出したことがありました。それは・・ もし、コロナ禍でなければ
【海外から来たビーガンの方のお手伝いがしたかった】という想いがあったこと。
私が所属しているお料理教室では、海外の方にビーガン和食を教えています。
日本で対面でレッスンをする際には、ご希望があればお客様と一緒にスーパーに立ち寄って、日本の食材、ビーガンの食材をどう選んだらいいかをお伝えするレッスンもあります。その時、みなさんとても熱心に日本の食材について質問してきます。
オリンピック開催が当初の通りにされると思っていた頃は、ビーガン和食の素晴らしさを沢山の方に学んで頂けるとてもいい機会だと思っていました。
私は、英語、中国語と両方対応可能なので、色々とお役に立てるのではないか?とも考えていました。
日本は食品表示の対応でも遅れている
最近、やっとビーガン対応のメニューを扱うレストランなどを街中で見るようになりましたが、日本在住、海外からいらっしゃったビーガンの方はスーパーマーケットに行っても、困ることが多いです。
海外では、その食品がビーガンなのかそうでないのか、シールなどの表示が貼られていることが多いのですが、日本ではシールなどがないので、区別が出来ず、苦労している方が多いのです。
実際私がお会いした日本在住のお客様ですら、外出時に何を買っていいかわからず、コンビニの昆布おにぎりを買っていると話してくれました。
結局、オリンピック自体が延期になり、コロナ禍で海外からくる観光客の方のお手伝いは出来なくなりました。
英語教室のビーガンクッキングのもたらしたもの
私は英語教室の生徒さんとその保護者様にビーガン料理を教えるイベントを定期的に開催しています。最初は英語でクッキングを教えることだけを意識していました。
ところが何度か開催しているうちに、このイベントがお料理の英語を学ぶだけでなく、食の多様性についても知ってもらうことが出来る機会になっていることに気づかされました。
オリンピックでもLGBTのジェンダーに関する多様性が注目されてましたが、教室では食の多様性についても生徒さんに伝えています。
そもそも、小学生はビーガンVeganという言葉を知っているのか?ビーガンになる人はどんな想いからビーガンになっているのか?などを、わかりやすくクイズ形式にして伝えていたことが始まりで、イベント時に実際にビーガンのネイティブの方にゲスト出演してもらうなどをして、ビーガンを身近に感じてもらう工夫をしてきました。
お子さんの中には、興味をもって夏休みの自由研究で、そのことをまとめるお子さんもいたり、保護者様からも「ビーガンについてまったく知らなかったので、私も知れてとても良かったです。」「今回も英語を学ぶだけでなく、食の多様性を知る学びがありました。」など嬉しい感想をたくさん頂くようになりました。
お子さんの中には、ビーガンは動物愛護や環境保護のための生き方そのものだとすでに理解しているお子さんもいます。
食の多様性をお伝えできることの意義
お子さんや保護者様のご感想を聞きながら、私のイベントに参加したお子さん達が身近なところで食の多様性に触れ、自分とは違う価値観を認めたり、その基礎を築き上げるお手伝いに繋がっていると思うと、この活動をしていて本当に良かったと改めて感じました。
子供たちは、私の料理のイベントで、自分の力で最後まで料理を作り上げると、できた!と満面の笑顔になります。そしてそれが自信へと繋がっていきます。
みんなの嬉しそうな笑顔や親子で一緒にクッキングをすることを心から楽しみにして下さっている保護者の方達の幸せそうな表情に触れるたびに、ああ、自分が今やっていることは、きっと子供たちの何かに繋がっていくんだなと感じ、とても幸せな気持ちになります。
私が今クッキングのイベントで取り組んでいること、この活動も英会話講師として英語を教えることにプラスして私の大切なライフワークのひとつになるのだろうと思っています。
このブログを書いている人 池田玲子
英会話講師&外国人向け和食料理講師。神奈川県相模原市相模大野で少人数制英語教室アルクKiddy CAT相模大野校グローバルキッズを運営。外国人にビーガン和食を教えるのと同時に、英語教室のイベントの中で、小学生にビーガンクッキングを教えている。イベントの中では食の多様性についても教えている。
小学生・中学生2児の母。英語・中国のトリリンガル。
HP https://globalkids-eigo.com/